新たな日々

中学生になった。

 

私が通っていた中学は、校区内にある3つの小学校から生徒が集まる。なので新しい出会いがたくさんあった。

 

同じ中学にあがったさきと、初めて両想いになった彼とはクラスが別々になった。

 

私のクラスは同じ小学校からきた子もいたが、小学校で同じクラスになったことのない子たちばかりで、ほぼ知らない人たちだった。

 

もともと人見知りな私は、ちゃんと友達ができるか不安だったが、それでも話しかけてくれる子もいたりして、なんとかクラスに馴染むことが出来た。

 

 

入学してしばらくすると、私が前にウィッグをしていたことを、いろんな人に言いふらす子も出てきた。面白いネタが欲しかったんだろう。

 

ウィッグのことを知らない子たちから、「かつらだったの?」と聞かれることも増えたが、当時はもうウィッグはつけてなかったし、脱毛斑はまだあったが隠せる範囲だったので、なんとかごまかせた。

聞かれることも一時的なもので、しばらくしたら私の話題などすぐになくなった。

 

 

両想いだった彼とは、中学に入るとクラスも違うし、全く会うこともなくなった。

 

私と彼が両想いだと知っていた子が、彼に、「りなちゃんと今どうなってるの?付き合ってるの?」と聞いたらしいが、彼は「付き合ってないし、もう好きじゃない」と言っていたそうだ。

 

それを聞いた私は、もちろんショックはあったものの、今までずっと中途半端な感じだったので、はっきり出来てスッキリした気持ちの方が大きかった。